病気の解説

2011.08.06

病気の正しい治し方について-その4

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 今回は、アトピー性皮膚炎に対して、免疫抑制剤であるプロトピック軟膏を使うことが、正しい治療法ではなく、誤った治療法であると私が考えていることを、お話ししましょう。

 一般に、免疫抑制剤と分類されている薬は、大なり小なり、発癌剤であることが知られています。このような薬が使われるときは、リスク―ベネフィットが問われる、生きるか死ぬかの重大な病気の時であり、それ以外に使う薬がない時に限定されて使う、とされています。例えば、臓器移植であるとか、癌の治療であるとかです。あまり知られていませんが、腎臓の移植を受けた人の死亡原因の過半は癌で、癌が出現して亡くなるそうです。この場合は、免疫抑制剤を使わなければ、拒絶反応が起こるわけですから、「仕方がないけど使う」としましょう。

 しかし、アトピーは発癌のリスクのある治療をすべきでしょうか? 免疫抑制剤以外に治療法はないのでしょうか? No ! です。ステロイドも、大量で、発癌性があることが知られていますが、少量では、その心配はありません。( なぜなら、我々の体に内在性のステロイドが存在していることからも、明らかです。) ステロイドは、使わないで済むように、廃止してゆけるかどうかが、治療法の是非を決めます。漢方治療をすることにより、ステロイド軟膏の使用から離脱することができることを考えますと、漢方治療の正しさが分ります。プロトピック軟膏を使っていても、もちろん漢方治療をすれば、離脱できることから、免疫抑制剤を使うことにあまり抵抗ない漢方治療者がいるのは、私からすれば、考えの浅い治療だと思います。発癌のリスクは、最大限避けるべきです。発癌性のあるタバコの煙を避けるのを嫌煙権とするのなら、せめてでも、免疫抑制剤は避けたい。内在性のステロイドでさえ、過剰投与をさけようというわけですから・・・。
 癌は死病です。手遅れになれば、間違いなく死が待っています。癌にならないように、様々な「民間療法」がなされていることからも、この問題は、人々の重大関心事であることは、間違いありません。アトピー性皮膚炎ぐらいで、発癌性のある薬を使うのはやめたいものです。これが、アトピー性皮膚炎にプロトピック軟膏を使うのは、あやまてる治療であると、考えている理由です。
 次回も、喘息に対して、主流になっている「ステロイド剤の吸入療法」が、アトピーと同じく、ごまかしの治療であると考えていることを、議論しましょう。

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